QUICK SAVE
- 同じトークン量なら、Terraの費用はSolの約50〜60%、Lunaは約5〜6%
- Plusの5時間枠では、公式目安がSol 10〜100回、Terra 25〜200回、Luna 250〜2,000回
- 推論レベル別の固定倍率は非公開。高い設定ほど多く使うが、作業内容や検索・ツール利用でも変わる
Codexでモデルを選ぶとき、性能と同じくらい気になるのが利用枠です。難しい仕事にはSolがよさそうでも、毎回選んでいたら早く上限へ届くのか。Terraへ変えると、どれくらい長く使えるのか。Lunaまで下げると、実用性は残るのか。
モデル選択画面にはLight、Medium、High、Extra High、Maxといった推論レベルも並びます。モデルと推論レベルの両方が変わるため、残量メーターだけを見ていても何が効いたのか分かりにくいところです。
2026年8月25日時点の公式情報を確認すると、モデル間の料金と、5時間あたりに使えるメッセージ数は公開されています。一方で「HighはMediumの何倍」といった固定倍率は公開されていません。そこで、確認できる数字と、そこから読み取れる目安を分けて整理します。
先に結論:Terraは約半分、Lunaは約20分の1
同じ量の入力と出力が発生したと仮定すると、Terraの費用はSolの約50〜60%です。LunaはSolの約5〜6%、Terraの10分の1になります。
Codex Plusの利用回数目安も、だいたい同じ方向です。5時間の枠で使えるローカルメッセージ数は、Solが10〜100回、Terraが25〜200回、Lunaが250〜2,000回と案内されています。
単純に逆算すれば、1回あたりの利用枠消費はTerraがSolの約40〜50%、Lunaが約4〜5%という感覚です。ただし、これは公式の回数レンジから求めた大まかな目安です。メッセージ1回の消費量が固定されているわけではありません。
API単価を比べると、モデルそのものの差が見える
GPT-5.6のAPI料金は、入力、キャッシュ済み入力、出力で分かれています。推論に使われたトークンは出力側の料金で計算されます。
| モデル | 入力100万トークン | キャッシュ入力 | 出力・推論100万トークン | Sol比 |
|---|---|---|---|---|
| Sol | $4.00 | $0.40 | $20.00 | 100% |
| Terra | $2.00 | $0.20 | $12.00 | 50〜60% |
| Luna | $0.20 | $0.02 | $1.20 | 5〜6% |
入力だけならTerraはSolの半額、Lunaは20分の1です。出力と推論では、TerraがSolの60%、Lunaが6%になります。
長い資料を渡して短い答えを返してもらう作業では、入力料金の比重が大きくなります。反対に、深く考えさせて長い成果物を作る作業では、出力・推論料金が効きます。そのためTerraはSolの50〜60%、Lunaは5〜6%という幅で見るのが自然です。
Codexの5時間枠では、Lunaの余裕が際立つ
ChatGPT PlusでCodexをローカル利用した場合、公式に示されている5時間あたりの目安は次のとおりです。
| モデル | Plus | Pro 5x | Pro 20x | Business |
|---|---|---|---|---|
| Sol | 10〜100回 | 50〜500回 | 200〜2,000回 | 10〜100回 |
| Terra | 25〜200回 | 125〜1,000回 | 500〜4,000回 | 25〜200回 |
| Luna | 250〜2,000回 | 1,250〜10,000回 | 5,000〜40,000回 | 250〜2,000回 |
LunaはTerraの約10倍、Solの約20〜25倍の回数を使える計算です。単純な収集や分類を何百件も繰り返すなら、この差はかなり大きく感じるはずです。
ただし、表の数字には幅があります。小さな修正と、リポジトリ全体を読む長時間作業が同じ1回として消費されるわけではありません。公式にも、モデル、コンテキスト、推論、ツール利用、検索、キャッシュが利用量へ影響すると説明されています。ローカルメッセージとクラウド作業は同じ5時間枠を共有し、週単位の制限が加わる場合もあります。
推論レベルを上げるほど使うが、固定倍率はない
推論レベルは、回答を出す前にモデルがどれだけ考えるかを調整する設定です。高くすれば複雑な問題で結果がよくなる可能性がありますが、時間とトークンを多く使います。
| 推論レベル | 消費量の傾向 | 向いている作業 |
|---|---|---|
| Light・Low | 少ない | 表記修正、単純な抽出、条件の明確な作業 |
| Medium | 標準 | 普段の調査、記事作成、一般的な実装 |
| High | 多い | 複数資料の確認、手順の多い実装、矛盾の整理 |
| Extra High | かなり多い | 難しい調査、原因の見えにくい不具合、重要なレビュー |
| Max | 最大 | 答えの質を優先する最難関の単一タスク |
ここで注意したいのは、モデルを変えたときの単価差と、推論レベルを変えたときのトークン量は別の話だということです。
たとえばLuna Highは、Luna Mediumより多くの推論トークンを使う可能性があります。それでも、1トークンあたりの単価はSol Highの約5〜6%です。ただし、LunaとSolが同じHighで同じ数の推論トークンを生成する保証はありません。したがって、「Luna Highなら必ずSol Highの6%で終わる」とは言えません。
実際には、最初から最大へ上げるより、必要な品質を満たす一番低い設定を探す方が効きます。普段はMediumから始め、調査の抜けや判断の甘さが出る仕事だけHighへ上げるのが扱いやすいと思います。
Ultraは推論レベルというより、チームを増やす設定
UltraはMaxのさらに上として表示されますが、単一モデルへ長く考えさせるだけの設定ではありません。複数のサブエージェントへ作業を分け、最後にまとめる仕組みです。
一人に長く考えてもらうのがMaxなら、Ultraは複数人へ担当を分ける感覚に近いです。調査対象を作品ごとに分ける、巨大なコードベースを領域ごとに確認する、といった並列化しやすい仕事では時間を短縮できます。
その代わり、動いたエージェントの数や検索量によって消費が変わります。Ultraの固定倍率は公開されておらず、利用枠を節約する目的で選ぶ設定ではありません。小さな仕事では、分担の準備と統合が増えるだけになることもあります。
キャラクターの誕生日を大量に調べるなら、Lunaだけで完結させない
今回この違いを調べたきっかけは、さまざまなアニメ作品に登場するキャラクターの誕生日を集めるなら、どのモデルを使うかという疑問でした。
一覧を大量に作るだけならLunaが向いています。作品名、キャラクター名、誕生日、参照URLという決まった列へ情報を入れる作業は、条件が明確で繰り返しやすいからです。
ただし、検索結果には公式プロフィール、出版社や放送局のページ、ゲーム公式サイト、ファンWiki、まとめ記事が混ざります。同じ日付でも一次情報で確認できるものと、出典をたどれないものがあります。ここをすべてLunaの判断へ任せるより、段階を分けた方が安全です。
- Luna Mediumで候補と参照URLを広く集める
- Terra Highで公式情報かどうか、日付が一致するかを確認する
- 出典が衝突した項目だけSol Highで再調査する
この流れなら、件数の多い部分をLunaへ寄せつつ、公開データの信頼性も保ちやすくなります。最初から最後までSolで処理するより利用枠を節約でき、Lunaだけで確定するより誤情報を減らせます。
迷ったらTerra Medium、大量処理ならLunaから始める
三つのモデルを、単純に上・中・下と考えると選びにくくなります。それぞれに担当を持たせると分かりやすくなります。
- Sol:曖昧で難しい仕事、最終判断、仕上がりを重視する成果物
- Terra:普段の実務、調査、記事、開発、資料分析
- Luna:条件が明確な大量収集、分類、抽出、変換
普段の作業はTerra Mediumを基準にして、件数が多く手順が決まっている部分だけLunaへ渡す。難しい判断が残ったときだけSolへ切り替える。この使い方なら、能力を落とすためではなく、仕事に合ったモデルを選ぶことになります。
残量が気になるときも、推論レベルだけを下げるより、作業を「集める」「確かめる」「決める」に分けた方が効果的です。集める仕事をLunaへ寄せられれば、TerraやSolの利用枠を、本当に判断が必要な場面へ残せます。
参照した公式情報
- OpenAI:GPT-5.6 Solのモデル仕様と料金
- OpenAI:GPT-5.6 Terraのモデル仕様と料金
- OpenAI:GPT-5.6 Lunaのモデル仕様と料金
- OpenAI:ChatGPT Work・Codexの料金と利用枠
- OpenAI:Codexのモデルと推論レベル
※料金、利用枠、モデル構成は2026年8月25日時点の情報です。利用可能回数は作業内容やコンテキスト量、検索、ツール利用などによって変わります。